1652. 再生には変化が必須(2)

(1) 各自が当事者意識を持つこと
 
一人が変化をするだけでは全体の変化にはなりません。このまま行くと会社が破綻するという危機感は理解しているようだが、多くの人はなにをすればよいのかわかっていません。「周りを見回しても変化する人間なんていない。周りが変化したら自分も変化すればよい、わざわざ自分が最初に変化する必要がない」と当事者意識が欠如していて「皆で渡れば怖くない」意識が蔓延している状態でした。
 
意識改革をする手始めとして、約1週間をかけてスタッフならびに営業課長以上の全員に個人別カウンセリングを実施しました。各自の胸中を吐露してもらい、そして、最後に「貴方はアラミス再生のために協力していただけますか」の質問をしその確認をとりました。確認をもらえなかった人に対しては会社を辞めてほしい勧告を行う用意をしていましたが、幸いながらそのような人はいませんでした。結果的には全員が同じ方向に向かって動き出す準備が短時間で整いました。
 
(2) 「無知は罪悪である」のメッセージを理解すること
 
一日24時間、どれほどの時間を勉強に費やしているのか。仕事中は仕事ですから勉強の時間はありません。帰宅すると疲れたとばかり布団のもぐりこみ、休日は休日で仕事の疲れをとるとばかりにゴロゴロして時間を費やす人が多くいます。子どもがいれば家庭サービスに忙しく勉強の時間がとれないのが普通のサラリーマンです。しかし、このようなライフスタイルでは個人の成長も会社の成長も望めません。プロの仕事人の条件は、困難な局面に直面したら解決案を考えて即実行できる人です。解決案を出すためには幅広い知識を有し知識を知恵として活かせる人でなくてはなりません。その為にも、普段からの勉強は必要不可欠で、勉強なくして成長はありません。
 
「無知は罪悪」とは非常に極端な言葉ですが、一例をあげましょう。或る時、社内で火事が発生した、北風が吹いている際に上司が「北へ逃げろ」と指示すれば全員が焼け死んでしまう。それというのも北風とは風が北から南へ吹いているからで、この指示は火元に向かえと言っているのと同じことを意味します。これは風向きに関する知識がないからで、無知であった為に部下を殺してしまうことになります。
 
(3) ライバル意識をもつこと。
 
仕事ができる人とできない人の差はなにか。「知恵のある人」もそうでしょうが、特にそれは「ライバル意識・競争意識をもっている」かによります。まずは、仕事の評価は同僚との比較です。同僚がライバルです。また、ブランドとしてアラミスのライバルはどのブランドかを明確にする。ライバルが明確になればマーケティング対策が考えられます。

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