68.マーケティングの定義

第三章 コスメ・マーケティング
「マーケティングってどういう意味ですか」この質問に対して、答えは人によってバラバラで、営業活動、広告、製品開発、または市場調査のことだとか、または売り上げを増やし利益を上げる方法、単純に儲ける方法なんていうのもありますが、日本マーケティング協会の定義は「マーケティングとは企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動」となっています。簡単に言えば、マーケティングは会社経営そのものです。そして、その責任者は会社の社長にあることは明白です。それゆえ、マーケティングは「帝王学」とも呼ばれています。
「マーケティング」はアメリカで1950年代に学問として成立しました。当時のアメリカは技術革新によって多くの新製品が誕生し市場に導入すれば売れた時代でした。その時代は大量生産が一番の関心事でしたが、やがて競争相手が出現し対抗品を導入してくると市場はモノで溢れ、競争が厳しくなり売れ残りが出てきました。この過剰在庫を解決するのが「マーケティング」でした。
製品の生産、流通、消費という流れを川の流れに例えると、川上が生産で川下が消費で、その中間が流通と位置づけられます。川上で大量に生産しても川下で大量消費されなければ製品が過剰在庫となり川の流れが詰まってしまいます。消費者が購入しないかぎり問題が解決しません。つまり消費者が欲するモノを生産しなくては企業の存続が否定されかねません。そこで川下発想が必要となり、ここに「マーケティング」が重要な役割を果たすようになりました。

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