79.マスマーケティングからワン・ツ・ワン・マーケティング

大量生産、大量流通、そして消費は美徳だと言われた時代のマーケティング手法は「マスマーケティング」と呼ばれ、対象者(ターゲット)を年齢、性別、職業など大枠に設定していました。その時代はプロモーションにテレビや新聞などのマスメディア(媒体)が中心として使われていましたが、リーマンショックなどを通して経済が停滞しだすと、消費者行動が変化し、購買意欲も低下しマスマーケティング手法が通用しなくなり、それに代わって登場したのが「ワン・ツ・ワン・マーケティング」です。対象者はマスから個人となり、個人に生涯を通して自社の製品を使ってもらおうとする考え方です。

「マスマーケティング」の目的はマーケットシェア(市場占拠率)の拡大ですが、「ワン・ツ・ワン・マーケティング」は個人をベースにおいて、自社ブランドを将来にわたって永久に継続して購入してもらうことを目的とします。つまり「個客シェアの拡大」です。この種の商売の仕方は昔から村落や地元の商店街などに存在していましたが、近年、あらたに「ワン・トゥ・マーケティング」として再登場したといえるでしょう。

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