1688.出店計画は慎重の上にも慎重に

2006年11月に東京都初出店となった「イオンモールむさし村山店」。そのモール内に高級スーパーの「スーパーマーケット成城石井」が100店目をオープンしました。それをお祝いしてオープン記念のペーパーバッグをつくり、店内にはお祝いのPOPが店飾されていましたが、これって奇妙な話ではないでしょうか。確かにスーパーマーケットにとっては100店という区切りを超えたことは自慢でしょうが、お客様にとっては全く関係ないことです。記念にお客様にとってお得になるプライスダウンとかポイントアップならば結構ですが、このスーパーは元来からポイント制はしていません。成城は高級スーパーで有名ですが、意外なことにお客様の立場に立って仕事をしていないとみました。トップはそんな意識はないのだろうが、無意識に「きっとお客様も喜んでいただけるだろう」なんて勝手に思っているとしか考えられません。

店舗拡大は成城石井にとって仕入れ原価低減などのメリットはあるが、一方、注意しなければならないことは、お客様に接する接点にあたる社員教育である。店舗拡大は、社内教育を徹底し、十分に優秀な社員が育成されてから拡大を考えるべきである。拡大されれば新店の売り上げはスーパー全体の売り上げアップに貢献するが、既存店の売り上げがじり貧になっては意味がない。「負のスパイラル」となり破綻に向かってしまうことになる。既存店の業績が好調の上に初めて出店計画は成り立つのである。総売り上げが増加しているだけで全体を評価することはさけるべきである。

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