29.相手の立場に立って考え、そして行動する

「マーケティング」をアマゾンで検索するとたくさんの書籍が検出されますが、大別すると「B2Cマーケティング」と「B2Bマーケティング」の2つに分類されます。

B2Cは「Business To Consumer」、B2Bは「Business To Business」を意味しそれぞれ消費財ならびに産業財マーケティングを意味します。両者の違いは対象が個人か企業によるだけで基本的な考え方は同じです。


日本マーケティング協会によるマーケティングの定義は

「マーケティングとは企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動」と規程しています。

「組織」は教育、医療、行政(政府・地方自治体)などの基幹団体の全てが該当し、利益団体である私企業のみでなく、自由経済社会に存在するあらゆる組織団体が対象です。
「グローバルな視野」とは国内外の社会、文化、自然環境を尊重する視点を意味し、「顧客」とは一般生活者、取引先、関係する機関、個人、および地域住民を含み、「総合活動」とは組織の内外に向けて統合・調整されたリサーチ・製品・価格・プロモーションおよび顧客・組織環境関係などに関する諸活動をいいます。簡潔に表現すれば「マーケティングとは市場創造のための総合活動」つまり、市場を創造して利益を最大にする全社的な活動」となります。市場創造のためには、お客様のニーズやウォンツを先取りすることが必要となります。

マーケティングの定義は各人各説ですが、個人的な経験から導き出した定義は「相手の立場に立って考え、そして行動する」ことです。仕事はひとりだけでは何もできません。たくさんの人達の協力や応援をもらって初めて可能になります。もちろん、アーティストのように一人で作品をつくる人もいますが、多くの人は周りの関係者の協力を得て、目標を達成することが可能になります。マーケティング担当の人間の仕事は関係者を調整し、各人の能力を目一杯に引き出し、チームが一丸となって目標を達成することです。


「相手」の立場を「消費者」に置き換えればそれが「B2Cマーケティング」、「得意先」に置き換えれば「B2Bマーケティング」です。また「相手」を預金者にすれば銀行業のマーケティングになり、社員に置き換えればB2E(Business To Employee)マーケティング、「インターナル・マーケティング」です。

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