92.ガラパゴス化

競争に打ち勝つために「違いを明確にする」のが製品差別化戦略ですが、何事も行きす

ぎは失敗するように、製品差別化戦略も同様で逆効果になります。行きすぎた実例として

取り上げるのが携帯電話の「ガラパゴス化」です。

東太平洋の赤道直下にあるガラパゴス諸島がガラパゴスの語源ですが、そこには大昔の

生物が進化することなく生き残っています。生存するイグアナを見ると恐竜時代にタイム

スリップした感があります。つまり、外の競争社会から取り残され島内だけで繁栄を誇っ

ていることが「ガラパゴス化」です。

世界のモバイルフォン市場のマーケットシェアは、2013年度の統計によると、1位 サ

ムスン(韓国)23.6%、2位 ノキア(フィンランド)19.3%、3位 アップル(アメリカ

)7.8%、4位 LG(韓国)3.3%、そして5位のファーウェイ(中国)が2.7%の順位です

。上位5社で全体の56.7%を占め、日本のメーカーは上位に食い込むことができません。

その原因は国産がアプリケーションやハード面などの副次的機能を極度に推し進めた結果

です。製品差別化戦略を極度にそして独自に進めた結果、皮肉なことにガラパゴス諸島の

恐竜のように世界の競争から取り残され孤立してしまいました。

本来は主機能に付随するソフトやサービス面の差別化を推し進めるべきだったのです。

何事もバランスが重要で、やりすぎ、しなさすぎはマイナス効果になります。ちなみに

、「ガラケー」はガラパゴス諸島が語源になっていることを知っていますか。「ガラケ

ー」はマイナスの意味がなく呼称されていますが、裏の意味がわかると複雑な心境になり

ます。最近ではスマホへ切り替える人が増えています。

最近のパソコンを店頭でみていると「ガラパゴス化」が生じているように思われます。

そういえば私も最近シンプルな「デル」を購入しました。「Simple is Best」です。

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