104.業種から業態への発想転換

「業種」は取扱う製品に焦点を合わせた小売業の分類で魚屋、八百屋、酒販店などの呼称が業種です。一方、「業態」は取扱製品をツールとしてどのようなベネフィット(便宜)をお客様に提供するかによって分類したもので、コンビニがその好例です。業種発想では日用雑貨店ですが、業態発想して「コンビニエンス(便利さ)」を提供する場所、それがコンビニです。コンビニの成功は業種から業態発想したことが原因です。
最近行われた某有名新聞の消費者調査によると、85%以上の消費者が「欲しいモノはない」と回答しています。欲しいモノがない消費者にモノを売ろうとしても、ニーズがないのでうまくいかないのは当たり前のことです。消費者は現状に満足し、むしろ断捨離ですっきりしたいと願っています。しかし、このような食傷気味の消費者に対しても買っていただかなくてはなりません。そのためには「業種から業態」へ発想を転換して新たなニーズを作りだす挑戦が必須です。
 さて、化粧品の場合はどうでしょうか。ビューティアドバイザーの貴方に「貴方の仕事はなんですか?」の質問に対して、業種発想で答えると「化粧品の販売です」となります。確かにその通りですが、その発想だと将来性はありません。また、販売する人間としてのプライドも楽しみも湧いてきません。しかし、業態発想して「お客様が幸せになっていただくお手伝いです」と考えると気持ちに張りがでて化粧品の仕事はどうあるべきかが見えてきます。

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