112. 驚きの心くばり

驚き(サプライズ)の例としてですが、銀座のあるクラブの話です。最近は銀座も閑古鳥が鳴いて、かっての銀座の面影はなくなっていますが、当時は大変競争の厳しい業界でした。そんな中に、行きつけのこじんまりとした店で「房子」という名前のクラブがありました。ママさんは店の名前の如く房子さんで、お客様を大切にするママさんでした。大変、心くばりのできる方でたいそう店が繁盛していました。ある時、請求書が封書で郵送されてきました。中を開けてサプライズです。請求書に一枚のメモ用紙と100円の宝くじが一緒に添えてありました。メモ用紙には「どうぞ運がよく、宝くじにあたりますように」と書かれていたました。宝くじのコストは100円だけで印紙代とほぼ同じ僅かな金額です。コスト的にはたいしたことがないが、受け取った人にママの優しさが伝わってきました。私も多くの友人にこのママのこころ配りを宣伝したものです。残念ながら、それ以降、ママ以外に心くばりのある請求書をもらったことがありません。こんなサプライズをもらうとまた房子さんに会いにいってみたくなるものです。

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