137.学生時代の「マーケティング」の定義

マーケティングの定義は時代の流れと共に変化します。また、同時代でも人によって異なった定義がされているのは、マーケティングが科学ではなく実学だからで、当事者が関与している状況が変わるからです。
学生時代に使用していたテキストブックは「マーケティング管理 久保村隆祐・安部周造共著 千倉書房 1967年初版」でしたが、久保村氏は「マーケティングは個人や組織の目的を満足させる交換を作りだすために、アイデア、製品、サービスについての構想、価格決定、プロモーションおよび流通を計画し、実行する過程である」と定義していました。現在の定義と表現方法がだいぶ異なっていましたが、核になる部分は不変だといえます。やがてIT要素を加味した新しい定義が出現するでしょうが、参考までにアメリカマーケティング協会は、慶應義塾大学の高橋郁夫氏による翻訳によると、マーケティングとは「顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである」と定義しています。

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