350.需要の交差弾力性

「需要の交差弾力性」は、ある財の価格変化により、別の財の需要量がどれだけ変化するかを示す指標で、計算値が正ならば両財は代替品、負ならば補完品の関係があると言います。
例にガソリンと自動車の関係を取り上げます。ガソリンの値段の変動は自動車の売上に影響を及ぼすと考えます。ガソリンの値段が10%高くなると、自動車の買い控えが生じ、結果として自動車の売上が5%低下したとします。自動車の売上減のマイナス5%をガソリンの価格アップのプラス10%で除したものが「需要の交差弾力性」で、この場合は計算値がマイナスとなり、2つの財は補完財の関係にあると言います。
飛行機運賃とJR運賃との関係を見てみましょう。飛行機運賃が安くなると新幹線を利用するよりも飛行機を利用する人が増えます。例えば飛行機運賃が20%安くなると、JRの売上は30%減少するとします。この場合の計算値はマイナスとマイナスの割り算になり計算値はプラスとなり、飛行機とJRは代替品の関係があるといいます。また、価格の変動が影響しない財は独立財と呼びます。例えば、JR運賃とパソコンの場合、両者の需要は無関係で相互は独立財です。このように販売する製品の代替品は補完品は何かを考えて仕事をしてみてください。

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