369.重要な組織化、事例、大塚家具
最近の大塚家具の親子の争いの原因は親子の間の基本戦略の違いが露呈したことにありますが、それ以前の問題として、父親所有の株を分散させて配分したことにあると思います。最終的には、父親である勝久氏が同社株の一部を売却し、新会社の匠大塚を社外に設立しましたが、いづれにしても、血族関係がうまくいけば毛利家(長州藩)の「三本の矢」ではないが強い結束が生まれるが、反駁すると骨肉の争いにまでになるということです。大塚家具の問題も組織化の失敗であり、その原因を遡れば、父親自身の意思決定にありました。
世の中の争いの背景には必ずと言っていいほど、独占欲、金銭欲、権威欲などがあり、それが原因となってトラブルが起きます。それでも、貧しいが暖かい家庭環境に育った人間同士ならば、このようなことが起きないはずです。大塚家具の子供達は、裕福な家庭環境に育った「貧しさ知らず」の人達なのでしょう。しかし、ロッテの場合は、創業者の武雄氏が日本で創業したのが1948年ですから、創業当時の兄弟は5~6歳になっていたはずです。創業時は貧しさが当然の時代だったはずで、そんな苦しい時代に育った二人がいがみ合う関係になったのは残念です。
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