392.価格設定政策 – ダイエー中内方式
「値頃感」方式に関して、思い起こすのがスーパーダイエーの創業者の中内功の価格決定方式です。1957年、神戸で一号店の「サカエ薬品」をオープンし中内氏は一貫して「価格破壊」を基本戦略としました。中内氏は、客の値頃感、つまり客が欲しいモノを欲しい値段で売ることを商いの基本としました。例えば、客が買いたくなる値段が100円だとすると、中内氏は70円で売る仕入方法を考えました。当然、客は低い値段を期待しているが、実際の価格が「値頃感」よりもはるかに低いので飛びつきます。これでもか、これでもか、これで買わなければ損をするとまで値段を絞って絞ったわけです。したがって、初めから売れる価格のため、ダイエーの品が売れないはずはありません。価格設定は中内氏の独断価格でした。中内氏の「マーケティング思考」に消費者が賛同し価格破壊を惹起させ、それが流通革命となりました。現在では中内式価格設定方式が100円ショップの「ダイソー」に引き継がれているのではないでしょうか。
0コメント