463.新規出店計画の実例-松坂屋高槻店(2)
現地を訪店しての評価は、西武と比較して松坂屋は百貨店らしい雰囲気もなく出店の理由は全く見出されませんでした。しかし、店長はじめ本社の幹部まで面談に来られ、執拗に出店依頼をされ困ってしまいました。その時のやり取りを再現してみましょう。
松坂屋:どうすれば出店していただけるのか。
エスティローダー:売場全体に百貨店らしい雰囲気がない。
松坂屋:それでは、例えばどこを改装すれば百貨店らしくなるのか。
エスティローダー:一階の入店口に高級感がない。これでは近隣のスーパーと同じです。
松坂屋:どのよう直せばよいのか。
エスティローダー:百貨店ビジネスで一番重要なのは正面入口で、ここは玄関と同じ場所です。高槻店が百貨店らしいと感じるかどうかは入り口の環境できまります。現状をみると、まず正面入口付近は自転車置き場になって入店を妨いでいる。また、入口にはゴミ屑箱が無造作に置いてあり、真っ赤な消火器が鎮座ましましている。さらに床のタイルが汚れて清潔感がなく、入り口からの見通しが悪くお客様が気持ちよく感じない。これではどのような高級ブランドを取り扱っても、器自体が百貨店らしくないので、お金をかけて改装しても失敗する。
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