488.フラッグシップ戦略(6)
伊勢丹社長の武藤氏に最初にお会いした時のことをよく覚えています。エスティローダー日本支社長のサイモン氏と彼の部屋で打ち合わせをしていた時です。当時の伊勢丹の小柴社長の指示で「クリニーク」の出店計画について話があったようで突然予告なしで来社されました。武藤氏は化粧品担当部長で、当然のことながら「エスティローダー」は関心事ではなく、「クリニーク」を伊勢丹の他店舗に導入したいようでした。私はお会いして個人的に興味を持ったことを記憶しています。武藤氏とは学生時代には面識がなかったが同窓生だったことで、さらに名前の読み方が同じだったので、勝手に親近感をもちました。このように武藤さんのことを書いていると、なぜか、吉田松陰の言葉を思い出してしまいました。
「親思うこころにまさる親ごころ、けふの音づれ何ときくらん」この意味は、「子が親の事を想う以上に、親が子を想う気持ちは深いものである。自分の死の知らせをどんな思いで聞くのだろう」で、松陰が入獄されていた時に詠んだそうだ。武藤さんは百貨店の現状をどのようにみられているだろか、などと勝手に思ってしまいました。
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