581.広告効果の測定(4)

フジテレビの赤字転落は広告代理店が枠の買い取りを中止したことが原因でしたが、その背景を簡単に説明しましょう。それには「視聴率が下がることはテレビ局にとって致命的である」これが何を意味するかを理解することです。
実は、スポンサーがCM枠を購入する際「予想視聴率」で計算されたGRPを購入しています。上述のごとく広告予算が1000万円で100GRPを購入すると仮定すると、一本で5%の視聴率が獲得できれば20本(100GRP÷5%)の枠を購入することになります。しかし、この5%はあくまでも過去の実績に基づいて計算された視聴率であって実績ではありません。放映後、実際の視聴率が3%であったならば、実際に獲得したのは60GRP(3%x20本)であって、600万円の価値しかないことになり、もし、逆の場合ならばスポンサーにとっては割安な購入になります。メディア購入はある種のギャンブルなのです。テレビ自体に人気がなくなるとスポンサーはテレビから降りてしまいます。それゆえ、視聴率は予想通り以上でなくてはなりません。

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