1648.再生プロジェクトのスタート(1)

2002年7月、アラミス事業部長を兼務するよう命じられました。「アラミス」は1970年にエスティローダーが独自に開発した男性版エスティローダー化粧品でエスティローダー化粧品から遅れること2年後に日本市場に導入されました。

導入時は「バイタリス」「MG5」「ブラバス」「マンダム」そして少し高級感のある「オールドスパイス」などがシェアー争いの真っ最中で「アラミス」はアメリカ文化をイメージさせるユニークな香りで高級男性化粧品の雄として位置付けられていました。また、石原裕次郎が愛用していたフラグランスとして「知る人ぞ知るブランド」でもありました。

アラミス事業部傘下には、オリジナル・フラグランスの「アラミス」の他に「トミーフィルフィガー」などのいわゆるM&Aによるフラグランスと初めての男性用スキンケアラインの「ラボシリーズ」が1987年に導入されていました。しかし、競争の激化と消費者の好みの香りなどの変化により、「アラミス」は最悪の状態で事業部長兼務の際に日本支社長から命じられたことは「現在の損失の継続は容認できない。このままだと撤退しなければならない。どうにか改善して存続して欲しい。猶予期間は一年である」そして3つのシナリオが提示され、どのシナリオを採用するかを一年後に提案してほしいとのことでした。

(1) 売上・利益を改善し現行通り独立した事業部を維持する。

(2) 事業部をクローズし、エスティローダー事業部内に吸収する。

(3) 事業部をクローズし人員整理の上、日本市場から撤退する。

0コメント

  • 1000 / 1000