1676.オールインワン製品

市場には多目的製品(オールインワン)とひとつに特化した製品の2つが販売されている。相互のシェアは時代のニーズによって異なるが、現在は特化製品が多目的製品を上回っているようだ。例えば風邪薬を例にとれば総合感冒風邪薬が多目的製品であり、咽喉の痛み専用は特化風邪薬になる。3~40年前には「風邪にはルル3錠」で知られた風邪薬は総合感冒薬であり、多目的製品が全盛時代であった。歴史は交互にめぐり廻ることから今後は多目的風邪薬が盛り返してくるはずである。

小売業界でも同じことが言えるのだが、それはワンストップショッピング、百貨店へ行けば全て買い揃えることができた百貨店の全盛時代であった。やがて、カテゴリキラーが出現し、カテゴリーに特化したショップが盛んになり百貨店を小売業の雄から引きずりおろしてしまった。ここでいう特化製品とはまさしくカテゴリキラーのことで、コンビニもコンビニというカテゴリーに特化した業態で成功を修めたが、自ら多目的業態に向かって移動しているようだ。しかし、この反動として、本来のコンビニが再現するかもしれない。但しより深く掘り下げた業態の可能性が生じるはずだ。

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