1681.三越・伊勢丹ホールディング、大阪の誤算(1)

日経MJ 2014.0204。三越伊勢丹ホールディングが大阪の百貨店事業から事実上撤退することが決まったが、失敗の原因の一つとして三越・伊勢丹の双方が保有するブランドの取捨選択が明確にできなかったダブルブランド戦略を挙げている。統合時、大阪出店に対して内部的には出店の凍結案もでたが違約金等の問題で結局は出店に踏み切ったのだが、その時に結果はわかっていたのではないかと思う。出店を凍結したほうがどれほど赤字額の縮小ができたはず。面子もあったであろうが、面子は生死に関する事項では忘れるべきである。つまり「サンクコスト」を考えて適切な意思決定ができなかったのだ。日本人は特に、この「サンクコスト」を取り上げると誰も反対をしないようだ。支那事変を拡大せずに中止できなかった理由が「今まで多くの兵隊の血が流れている。今、中止にしたら死んだ精霊に申し訳ない」。その結果、日中戦争が起き太平洋戦争に突入する。優秀なビジネス・マンは「サンクコスト」を認識ながらもプロジェクト中止を勇断します。

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