1682.三越・伊勢丹ホールディング、大阪の誤算(2)

大阪・梅田店のオープン時、化粧品売り場をみて、これはダメだと感じた。特別新しい試みがなされておらず単にブランドを並べただけに見えた。お客様にとって入りやすい店づくりがなされているか、エクサイティングなカウンターづくりがなされているかは重要な評価ポイントです。特に化粧品売り場は店内に入るメイン導線に位置していたが、全体の雰囲気を一言で言うとスケルトン風で無味乾燥な印象をもった。天井の造作もコンテンポラリー風を醸し出していた。これが化粧品コーナーなのか大いに疑問である。コンテンポラリーな造作でデジタルイメージだが、これは対面販売には向かないと思った。高級なアナロガティックな雰囲気こそ百貨店が志向する世界ではないか。

伊勢丹は確かに日本百貨店で雄であると評価が高いが、あまりうぬぼれてもらってはこまる。新宿本店は、あくまでも新宿という立地が好条件だけで、それに安住しているようだ。伊勢丹流が国内市場のどこでも通用すると思ってはとんでもないことになると思う。ビジネスで“傲慢”な姿勢が見え隠れしだすと要注意である。近年、たくさんの企業が“傲慢”経営で奈落の底に堕ちていくケースがみられる。伊勢丹・三越グループも謙虚にお客様の立場に立った小売ビジネスを展開してほしいと切に願う。

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