1699.〇〇らしさ(2)

“こだわり”で、もう一つの実例をあげてみましょう。上述したコーナー横にある有名な男性化粧品のコーナーがありました。訪店した時にはGWP(~円以上購入するとギフトがもらえるキャンペーン)を実施中で「国産の髭剃用剃刀3本プレゼント」。売り場の販売員に「このギフトは購入するともらえるのですか」と尋ねると「そうです、よく切れると評判なんですよ」と。しかし、ちょっと待てよ、その男性化粧品はアメリカで高級ラインとされており、それなりのブランドイメージがあるはずだ。それにGWPとして国産の低イメージブランドを付したギフトが提供されているとは。

イメージ的には本体の男性化粧品が高いのはだれがみても一目瞭然なのに、どうしてこんな企画をしたのだろうか。多分、コストが安かったのか、なにかギフトを付けないと営業から不満があったからか、ギフトならばなんでもよいと思っているのか、などなど憶測してしまいました。このケースは「〇〇らしさ」の徹底、こだわりを忘れていることが問題で、一番怖いのはこのようにイメージの統一性がない(節操のないと言いたい)キャンペーンをやっていることです。今月の売り上げが達成できたとしても、お客様の心理内に累積するブランドイメージは低下しボディブローが効き、ある日突然ブランドが劣化・低下し売り上げがダウンします。特に高級ブランドを扱う人間は、この“らしさ”を大切にこだわらなければなりません。こだわらないととんでもないことが起きることを忘れないように。

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