26.福沢諭吉の「学問のすすめ」から。学ばなければ知識は得られない

福沢諭吉は実学を学ぶことを推奨しています。当時、「マーケティング論」の存在をご存知だったならば、「これこそ学ばなければならない実学だ」と言われたかもしれません!

ごく最近のことですが米中の貿易戦争が問題になっています。現在は米中の問題としてとりあげられていますが、長引くと我が国の経済にも多大な影響が生じる危険があります。まったく他人事ごとではありません。我が国は天然資源のない貿易立国です。貿易に依存しなければ将来はありません。福沢諭吉の言う国としての「独立」は非常に困難です。それゆえ、私たち自身が独立していなければならないのです。それには学問をすることが急務なのです。
 
以下の文章を「学問のすすめ」岬龍一郎訳・解説 PHP出版から抜粋しました。
「独立とは、平たく言うなら、自分のことは自分で処理するということであり、人を頼ること無く、人に媚びへつらうこともない。つまり毅然たる高尚な生き方です。人、学ばされば智なし、智なき者は愚人なりとあるように、賢い人と愚かなる人との差は、学問をしたかしないか、によって決まるのです。才能と品格を備えるためには、まず物事の道理を知らなければなりません。物事の道理を知るためには、文字や言語をまなばなければなりません。だからこそ、学問をすることが急務となるのです。そもそも人間の勇気は、書物のみから得られるものではありません。読書はあくまで学問の道具であり、学問は事を成就するための手段です。実行し経験を積んでこそ、本当の勇気は生まれるのです。学問にしても、わかりにくい古文や和歌や詩を読んだりつくったりするような、世間に役立たないものは二の次にして、生きる力となる現実的な学問を学べ、ここが福沢の実学主義といわれるところだが、学者や研究者を目指す者でなかったら、たしかに世間的にはこのほうに実利があります。」

0コメント

  • 1000 / 1000