64. 因果関係が存在する

第一章 新たに仕事を始めるにあたって
「因果関係」を念頭に周りをみてみると、これは事実だと認めざるを得ないことが多くあります。例外は生物学分野の突然変異ですが、これは想定外のことが生じることで「因果関係」ではありません。平凡な親がすぐれた子を生むことのたとえとして「とんびが鷹を生む」といいますが、これは突然変異で遺伝子(DNA)の質的、量的な変化によって生じ偶然性が高く誰も予想できません。
ビューティアドバイザーの仕事にも例外はなく、すべてに「因果関係」があります。「売上をあげる」ことを例にとれば、売上げは突然に空から降ってくることは絶対にありえません。「売上よ!上がれ、上がれ」など何回も念仏しても売上はあがりません。宝くじでも「購入する」という原因があればこそ、結果として「当る」可能性があります。
カウンターに出社すると、突然、理由がなくお客様が押し寄せてきたということもありえないのです。良い結果を得たいと思えば、それに相当する良い原因を作る努力をしなければなりません。これは当たり前のことですが、この「因果関係」に気づいていない人が多いのも事実です。売上げが悪ければ、どこが、なにが悪かったのかを反省し次回に生かさないといつまでたっても売上はあがりません。悪さかげんがわかれば修正し改善することができ、その結果として売上が上がる可能性がでてきます。
なお、「因果関係」は仏教用語の「因果(いんが)応報(おうほう)」にあたり、仏教では善悪の原因があれば必ずそれに相応する楽苦の結果のあることをいいます。「ブーメラン効果」や「天(てん)に唾(つば)する」、これらも「因果関係」を意味するもので、昔から私たちは「因果関係」を理解していたはずです。

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