86.マッカーシーの「マーケティング・ミックス論」
「マーケティング」を学問として最初に体系化したのが、アメリカのマーケティング学者
ジェローム・マッカーシーです。マッカーシーは1961年に企業を取り巻く環境を統制可能
要因と統制不可能要因の2つに分類し「マーケティング・ミックス論」を提唱しました。
統制可能要因とは企業が自らの意思によって問題解決できる要因として製品(Product)、
価格(Price)、プロモーション(Promotion)、流通(Place)の頭文をとって4P、一方、統
制不可能要因は法律、習慣、経済、政治、景気等のように企業努力では解決できない要因
としました。しかしながら、私は化粧品のように対面販売を重視するマーケティングでは
販売員(People)の存在が重要な役割を演じるのでプロモーションから独立させて5Pとし
ます。
ビジネス成功の三要素として「人・物・金」と良く言われますが、日本では「人」はなに
よりも重要な要素とする伝統と文化があります。また天然資源や資金力がない日本におい
ては人材が唯一の「人財」であることを考えると日本流にアレンジした「マーケティング
・ミックス論」は5Pが適切で理にかなっています。また「ワン・ツ・ワン・マーケティ
ング」においては4Pよりも5Pのほうが適合するでしょう。
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