118. パレートの法則

パレートの法則は、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した法則で「世の中の事象は一部でほぼ全体を成す」ことを発見しました。この法則は「80:20の法則」とも呼ばれ、全体の80%は上位20%が構成する傾向にあるとしています。
現状分析に「パレートの法則」を認知しておくと大変に役に立ちます。取扱製品を売上順に並べると、上位から20%の製品が全体の80%の売上をあげていることがわかります。また、百貨店の時間帯別売上を調査してみると、百貨店は通常10時に開店して8時の閉店で10時間の営業時間が一般的ですが、夕方の5時から7時の2時間で一日の売上の50%がなされています。この場合には「80:20の法則」ではありませんが、いずれにしても短時間に売上が集中している事実から「パレートの法則」が働いています。もし、仕事の質的改善を考えるならば、忙しい時間帯には作業効率を高め、比較的暇な時間帯の過ごし方を考え「パレートの法則」に近づける工夫を考えるべきです。
更に、興味あることは、この法則はビジネスに関わる事象だけではなく、日常の私たちの生活も同様だということです。例えば、学校の試験結果について、クラスの全生徒を成績順に並べてみると、上位から20%の生徒の得点合計が総得点数の80%に等しくなります。また、国民所得についても、高所得者を高い順に並べると、上位から20%の人達が国民所得全体の80%を稼ぎだしています。私たちの仕事時間にもこの法則が働いているとすると、一日の労働時間の20%に集中すれば効率よい仕事ができることになります。事実、常に緊張感をもって仕事をするのは正直大変なことで、それは肉体的にも不可能です。

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