125 コトラーの「STPマーケティング」、ポジショニング戦略

製品差別化戦略において、自社製品を市場のどこに位置づけるかが「ポジショニング」です。位置づけるとは、競合品と比較して、異なっている点、優れている点を明確にすることです。「ポジション」とは、地位、位置、職務上の地位などを意味しますが、野球を例にとると、野球は9人でプレーするゲームですが、各プレーヤーは各自の守備場所が一塁手、投手、捕手などと各自の守備場所が決まっています。「あなたは三塁手であって遊撃手ではありませんよ」と選手のポジションを決めます。これがマーケティングの「ポジショニング」です。一度ポジションを決めたならば、首尾一貫していなければなりません。もちろん、何事にも例外がありますが、マーケティングの「ポジショニング」は戦略を変更しない限り変えることができません。野球で例外が許されていたのが長嶋茂雄選手で、彼は三塁手であって遊撃手ではありませんでしたが、なぜ、特に長嶋選手に人気があったかは、遊撃手が捕捉すべきボールを出しゃばって横に動き、素早く一塁にスローイングをしたからでした。ある種の華麗な越権行為が称賛されたのです。
 
市場でよく見かける「ポジショニング」例を挙げました。
➢ 肌の自己修復力を高める美容液
➢ 紫外線に負けない肌を約束するホワイトニングローション
➢ 薬用保湿効果のある化粧水
➢ 歩きながら音楽が聴けるラジオ
➢ 疲れた身体を回復させる疲労回復飲料
➢ 安く、早く、胃袋を満たす牛丼
➢ 電話一本で素早く宅配するピザ
➢ コクとキレのよいビール
➢ 軽くて画像がきれいなカメラ
➢ 刺激が少ない大人向けのシャンプー
➢ 幼児向けの刺激が少ないボディシャンプー

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