336.資生堂の「ホワイトニング・エッセンス」

桜の開花が話題になる時期になると、決まって「ホワイトニング製品」が話題になります。各化粧品会社は一部処方を変更をしただけで、毎年新発売するので同じような広告がやたらと目立ちます。その背景には画期的な有効成分の開発が難しいことがあります。
ホワイトニング製品の最初のコンセプトは、約30数年前に資生堂から新発売された「ホワイトニング・エッセンス」です。初年度で100万本もの売り上げがあったそうで、この製品は化粧品の歴史の中でもゴールドメダル的な製品で、その後も、先発ブランドの優位性を忌憚なく発揮してきました。
なぜホワイトニング製品が大成功を修め、現在では大きなカテゴリーに成長したのか。発売以前は保湿・栄養補給効果のある化粧品が主流でしたが、初めて資生堂が「美白」に特化した製品を開発したからです。当然のことながら、ホワイトニング製品にも保湿・栄養補給の効果があります。尖らせる部分を明確にして、他社ブランドとの違いを訴求する戦略を「製品差別化戦略」といいます。

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