403.マイレジ・プラン
価格を直接下げなくても価格競争と呼べる販促策があります。例えば、どこの業界でも実施されているポイント制と呼ばれる「マイレジ・プラン」も、実は、価格競争の一種です。このプログラムは当初、米国の航空会社(ユナイテッド航空)が始めた顧客サービスのプロモーションでしたが、日常化した結果、価格競争になってしまいました。現在では全ての航空会社がポイント制を採用しているのでもはや差別化要因にはなりません。この種のプロモーションは中毒のように、ひとたび実施すると抜け出すことができません。日本の百貨店業界も、ほとんどの全百貨店が実施しているので、差別化になっていません。福岡にあった老舗百貨店の岩田屋は近隣にあった大丸、三越に対抗するためにポイントを大盤振舞した結果、破綻してしまいました。破産時、客の手元には2年分の売上に相当するポイント残があったと言われています。ポイント制などによる価格競争は採算の合わないビジネス手法で安易な道を選ばずに、創意工夫をしてサービス面の差別化をする道を選ぶべきです。
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